第4期つなぎすと府中養成講座 第8回「公開プレゼンテーション・修了式」開催報告 7/17
約2か月にわたって開催した講座もいよいよ最終回。
これまでの講座に登壇された講師や先輩受講生がオンラインで見守る中、3組のプレゼンテーションが行われました。
最終プレゼンテーション
自分の “これまで” から “これから” を探す 「つながりをつくる学びの場」
教員、ライター、ITエンジニアなど多様なキャリアをもち、お仕事の外でも色々な企画に関わっているYさん。
これまでの生き方を振り返り、「これからやりたいことは何か」という課題にじっくりと向き合ったプロセスをまとめ、発表しました。
“今の自分” をつくってきた要素を丁寧に棚おろししながら、「これからやっていきたいことは何だろう?」を自身に問い続けたYさんが辿り着いた答えは
「やりたいのは、“関係づくり” と “一緒につくること” 」
「年代は関係なく、思いがある人・もの・場所 となら誰とでも」
その中で自身が担っていきたい役割は「つなぎすと=あなた(応援する対象)をステージの真ん中に立たせる担当マネージャー・演出家」であると語るYさん。
「みなさまと色々なかたちでご一緒できるのを楽しみにしています」と会場、聴講者全体に呼びかけ、心温まるプレゼンとなりました。
女性の視点をまちづくりに活かす 「府中100人女子会」
ご自身が勤める他市の市民活動センターでの活動経験から、「100人女子会」を提案したのはSさん。府中在住・勤務の女性100人が集まってテーマごとに語り合い、よりよいまちづくりに寄与することを目指すという企画です。
メインはSDGs“17の目標”に紐づいた7つのテーマごとのグループディスカッション。
前後には専門家を招いた講演も組まれるなど、すぐにでも実現できそうなほど当日の流れが詳細に練られていました。
この企画の強みは、ディスカッションでまとまった案はその場ですぐに関連機関につなぎ、実行に移そうという計画をたてているところ。
講評では府中市協働推進課の方から「連携できたら」と声がかかるなど、実現性の高さも感じられました。
地域のつながりを生み出す場づくり 「たまれペチャクチャ」
トリを務めたのはKさん、Sさん、Kさんの3人グループ。拠点エリアの多磨霊園駅と、“集まり、とどまる”を意味する「溜(た)まる」を掛けて名付けられた「たまれペチャクチャ」です。
ポップなタイトルでありながら、その背景にあるのは「定年後や子育て期終了後、職場やママ友の関係が無くなって、自分の住む地域に戻ってきたとき、そこに“友だち”はいるのか?」という、とても考えさせられるもの。
「地域の中で、顔を合せたつながり、居場所、出番をどうつくるか」という課題に対して、解決に向けたイメージを「身近な地域に集いと語り合いの場を提供する=たまれペチャクチャ」というカタチにまとめあげました。
3人の役割分担や開催までのスケジュールもしっかりと詰められており、すでに組織として機能している印象を受けました。
そしてこのプレゼンのあと、記念すべき第一回目が10月20日(水)、 多磨霊園駅徒歩1分の「Co-study space Posse」にて開催されることが決定しました!
プレゼンテーションを終えて
受講生それぞれがもつ課題と解決への想いが具現化された3組の発表。
見守った講師の方々や先輩修了生からは次のような感想やエールが送られました。
「夢を人に伝え、行動を起こすことが素晴らしい」
「“できるところから歩みはじめる” “誰でも受け入れる” というあたたかい姿勢がとても嬉しい」
「今日発表したことを、必ず1回は実現してほしい!」
「府中にたくさんいる“キーマン”を、プロとして繋いでほしい」
「一緒に良い街をつくっていきましょう」
また、第3、4回講座の講師・佐藤宏樹さんからは
「やりたいと思ったことに対して3度「なぜ?」と、深掘りする。そうして見えてきた核心は、先々つまずいたり壁にぶつかったりしたときの支えになってくれる」
「“いつやるか”が大変重要。企画の日付を今日、決めましょう!」
という力強いアドバイスもありました。
講座期間をともに完走した仲間と
すべてのプレゼンと講評が終わると、会場は少しほっとした雰囲気に。
そこでは講座を振り返りながら当時の想いを語り合ったり、お互いの企画についてさらに突っ込んだ意見交換や提案、お誘いがあったりと、受講生同士の本音のやりとりがありました。
当日はプレゼンを予定していなかった受講生・Yさんも、ここで皆に背中を押されて急遽、自身の想いを発表。
「受講中は葛藤もあったが、最後まで参加することができて良かった」
「これまでは家族に尽くすことが中心だったけれど、これからは家庭の中だけではなく、外に出て自分自身のためにも何かをやってみたくなった」
「今日のみなさんの発表を聴いて、自分の中に新しく“卵”が生まれました」と、講座期間中と今日一日の心の変化を素直な言葉で語ってくれました。
その人の想いや背景を知ると、これからの活動にも興味をもち、応援したくなる。そう思わせてくれるような、素敵なプレゼンでした。
Yさんに送られた温かい拍手と、充実した表情で言葉をかけ合う受講生のみなさんの様子を見ていて、「こういう瞬間や出会いが、連続講座の醍醐味かもしれない」と思いました。
“つなぎすと” として、皆で次のステージへ!
プレゼンは別々でしたが、この場を共有しお互いの“やりたいこと”をより理解し合えたことで、今後は企画同士がつながる新たな展開もありそうです。
修了式後もお話が弾み、そのチームワークの良さは「これで解散なんて勿体ない!」と思うほど。
今にもここから何かが始まりそうなエネルギーを感じました。
イレギュラーな状況を共に乗り越え、あたたかく力強い関係性を築いた「つなぎすと府中養成講座 4期生」のみなさん。
今後のご活躍を楽しみに、応援しています!
(市民ライター 伊藤薫)