「コミュニティカフェ地域のたまり場開設講座 コミュニティカフェの経営に必要なもの(1)」2/21」開催報告
第6回は堀内会計事務所代表の税理士・堀内龍文さんに「コミュニティカフェの経営に必要なもの」をテーマに講義していだだきました。堀内さんはこれまで数多くのコミュニティカフェ開設講座の講師を務め、受講生が運営するカフェの顧問税理士も担当。
「コミュニティカフェ地域のたまり場開設講座 2/21」開催報告
コミュニティカフェの経営に必要なもの(1)
第6回は堀内会計事務所代表の税理士・堀内龍文さんに「コミュニティカフェの経営に必要なもの」をテーマに講義していだだきました。堀内さんはこれまで数多くのコミュニティカフェ開設講座の講師を務め、受講生が運営するカフェの顧問税理士も担当。経営に踏み込んだサポートもしています。
コミュニティカフェを経営の視点でみる
前回までの講義とは異なり、今回はコミュニティカフェの経営に重点をおき、カフェの開業に関心のある人や実際に運営している人の悩みなどを分析、どうすれば運営を継続させることができるのか仮説をたてるところから始まりました。
経営の秘訣となる二つの武器として『お金』と『人手』を挙げ、収入を増やしてお金をやりくりする方法としては、コミュニティカフェの客層をターゲットにしている場所や団体と連携して広告宣伝費の代わりに協賛金を受け取るアイデアを紹介。
『人手』については人件費のかからない運営方法として、お客様だけでなく、運営のお手伝いをしてくれるサポーターからもお金を頂く登録サポーター制度を解説。子供と高齢者などのように相性の良い客とサポーターを組み合わせ、両者にとっても居場所となるコミュニティカフェのあり方の提案がありました。
実際の経営で役立つ項目別ポイント
実際の経営で役立つポイントの解説では、それぞれの項目でコミュニティカフェに特化した視点での講義となりました。規模と設備では、プランニングの際、予算の回収期間で考えるか、カフェの目的や運営者の満足を軸に考えるかによって、予算額が変わってくるということを具体例を挙げて説明。売り上げについては、飲食だけに頼らず、物販やイベント参加料、スペース貸し、協賛金、サポーター料なども視野に入れる考え方を紹介しました。また、仕入れを抑え余分な在庫を抱えないメニューの工夫、アルバイトを雇用する際の注意点、チラシの配布場所や市の広報などを活用しての宣伝方法など具体的で実践的なアドバイスがありました。運営場所については、自宅、賃貸、無償で空き家などを借りるといった場合のそれぞれのメリット・デメリット、起こりうるトラブルなどを解説。資金調達で利用する政府系金融機関と民間の金融機関の違いや、堀内さんがよく相談を受けるという寄付のお返しの仕方なども説明いただきました。
諸手続き~始める時の見通しをたてる
後半では、計画段階で見通しをたてる際にも役立つ、開業時に必要な諸手続きについての講義がありました。
個人経営と法人経営の開業手続きや税の申告に関すること、日々の経理処理、経費の考え方、保険、労災などについて、堀内さんが実際に受けた質問や相談を例に挙げながら解説。飲食店営業許可の話の際には、飲食が重要ではないコミュニティカフェの場合は、ペットボトル飲料の販売やセルフサービスでの飲料無料提供などを活用して、飲食店の営業許可をとらずに運営する方法も紹介されました。
雇用や外注に関する注意点や、各種契約を交わす際に確認すべきポイントなども、具体例を挙げて初心者でも分かりやすいアドバイスがありました。
最後に堀内さんから受講生へ、コミュニティカフェの経営において大切にしたい想いとして「みなさん自身の『居場所』をつくり、ストレスなくその場所を継続してほしい」というメッセージが送られました。
次回2月28日(日)は、引き続き税理士・堀内龍文さんを講師に「コミュニティカフェの経営に必要なもの(2)」として、受講生が事業計画書を作成するワークショップです。
(市民ライター 崎山 美穂)