Grow Sports「親子で学んで楽しく走る~走り方の基礎基本~」9/5開催報告
ちょっとしたコツを身につければ、走ることはとても楽しくなります!親子で一緒に身体を動かし、座学も交えながら「スポーツで心と身体を育むということ」について学びました。
第1部・親子一緒に考えてみよう!~「足が速い」って、どういうこと?~(座学)
走る楽しさを、思い出そう
走ることは、好きですか?
それともあまり、好きではないですか? 早く走れないから恥ずかしいなあ、走りたくないなと思いますか?
イベント開始時、参加者の皆さんに質問をすると、小学生も保護者も「好き」と「あまり好きではない」が半分ずつくらいでした。
幼児の頃はみんな自由に走り回り、それが楽しかったはずなのに。いつからか走ることの楽しさを思い出せなくなっているのかもしれませんね。
走るって才能が大事なの???
第一部は親子一緒に、会議室での座学から。
そもそも「走る」とは、片足ジャンプの連続。両足同時に地面に着く瞬間がない移動の仕方のことです。
「ピッチ(足の回転数)」×「ストライド(一歩で進む距離)」で、早く走れるかが決まります。ピッチはオリンピック選手も小学生もあまり変わりませんが、ストライドは大きく違います。ストライドを伸ばすために「腕振り」や「姿勢」を正しく学べば、早く走ることができるのです。
講師の田口さんによる「良い姿勢・悪い姿勢」の実演はとてもわかりやすく、クイズも交えながら親子で楽しく学ぶことができました。早く走るには才能も大事ですが、それと同じくらい正しい知識とフォームが大切。第2部は実際にコートを走ってみます。
第2部・親子一緒に走ってみよう!~からだの動かし方を知ろう!~(実技)
親子一緒にコートへ出て、まずは準備体操から。
「8,8,4,4,2,2,1,1,1,1」のリズムで屈伸や伸脚を行う体操では、最後の「1,1,1,1」がとても難しく、リズムに合わせて行うのは至難の業です。
☆この体操は、プラッツが2020年度に企画した「動画で家の中を楽しくし隊」YouTube動画でご覧いただけます。
準備体操が終わると、「スキップで高く跳ぶ」「スキップで早く進む」などを、講師の田口さん・小川さんのお手本を見ながらみんなで練習します。腕の振りや姿勢のアドバイスを受けると、みんな最初よりも高く、早いスキップができるように。
他にもミニハードルを使ったケンケンや、親子で組になってボールを取り合うゲームなどで楽しみながら、走るための体の使い方を学びました。
第3部・スポーツで育む「心」と「身体」
第3部は、子どもはそのままコートに残って実習の続きを、保護者は会議室に戻って座学を行います。
走り方のコツ、教えます!(子ども、実技)
講師の小川さんから「スタート時のコツ」を学びました。良い例と悪い例を示しながら、真似をしながらあっという間にコツをマスター。表情からも段々と自信を感じられるようになってきます。
その後は2チームに分かれ、これまでの学びをゲーム形式で遊びながらアウトプット。初対面同士の即席チームでしたが、それぞれに協調し合い、楽しみながらも白熱した戦いが繰り広げられました。
スポーツで育む「心」と「身体」の成長(保護者、座学)
12歳頃までは、人生で最も運動神経が発達する時期(ゴールデンエイジ)です。その年代の子どもを持つ保護者へ向け、どんなことに気をつけてサポートをすればよいのか、講師の田口さんからいくつかのポイント説明がありました。
そもそも運動することは、心身の成長にどのように役立つのでしょうか?
運動は「非認知能力(コミュニケーション能力、創造性、判断力、行動力など)」の発達に役立つと言われています。自己肯定感を高め、精神力を養い、客観的思考力や想像力を育むことができるのです。
田口さんご自身も、走ることがあまり得意でなかった小学生時代を経て、中学・高校では全国大会出場に出場するほどに。しかし高校2年生での頸椎骨折で、陸上競技を辞めることを余儀なくされました。
その後、大学2年生で再び走り始め、1年後にはインカレに出場。さまざまな経験を通し、今は陸上競技の指導者として「応援される人間になってほしい」「子どもたちが本当の意味でスポーツを好きになり、楽しく長く続けていける環境を保護者とともに作りたい」という思いを持っているそうです。
走ることは、好きですか?
参加者アンケートでは、「理論があったうえでの教え(実践)になっていて、とても共感した」「クイズ形式で、子どもも飽きずに聞くことができた」「親も実技に参加することで、何が大切か実感することができた」などの声がありました。
親も子も長期的な目線を持ち、生涯にわたってスポーツを楽しむ気持ちを持つことができれば、それはかけがえのない人生の宝物。帰る時には「走るのが少し好きになったよ!」と、田口講師・小川講師へ元気にあいさつする声が聞かれました。