「未来をつくるkaigoカフェ体験会」6/5開催報告
6月5日(日)の午後、「地域で求められている対話って?未来をつくるkaigoカフェ体験会」を開催しました。このイベントは3月8日に実施した講演会「対話から始める地域のつながり~未来をつくるkaigoカフェに学ぶ~」とセットで行う予定だったイベントですが、オンラインでの対話の体験会は難易度が高いと判断して先送りし、このたびコロナが少しずつ落ち着きを見せてきた中、満を持して、対面でのカフェ体験会と相成りました。
やはりリアルな会はよかった、と対面のセミナーを待ち望んだ皆さんの感想が寄せられました。
地域で求められている対話って?未来をつくるkaigoカフェ体験会
講師はNPO法人未来をつくるkaigoカフェ代表の高瀬比左子さん。ファシリテーター養成講座も数多く手がけている高瀬さんは、「つなぎ役」の重要性を強調され、全員で話せるようにする、話のテーマ・問いに集中するなど、などのグランドルールを最初に確認する、タイムキーパーの係を設けるなど、グループワークのコツを教えてくださいました。
2つのテーマでグループで対話を行いました。
■テーマ1
あなたが活動するにあたって壁に感じていることは何ですか?どうすれば壁を乗り越えることができると思いますか?
各グループでは次のような話が出ました。
- 壁はコロナです。またどうやったら地域の情報を得ることができるかが壁です。
- 場と人と資金が必要です。集まる人の目標がばらばらなことが壁です。壁を乗り越えるには、お互いのスキルの共有、見える化が大事です。
- そもそも「活動」って何ですか?の話をしました。人に喜んでもらうこと、平凡でもきちんとした生活をすることを大事にしている方の話が広がりました。
- 突然、介護が訪れた人がいました。制度・お金・情報など、たくさん壁がありました。壁を乗り越えるには、気軽に情報を取れる場所、気軽に行ける場所があったらよいと思います。コミュニティカフェはもちろん、気軽に聞きに行ける行政窓口も必要です。
みなさんの対話(カフェ)を通じて地域にある様々な資源とつながっていくことが大切だということが見えてきました。また、対話の間には人と人との関係性づくりが大切だということもわかりました。
大切なのは「なぜ」行うのか?
何のために対話するのか?どんな人が対象者なのか?をしっかり考えることが大切です。
病院や福祉施設の空きスペースを活用したり、コンビニの一角などでの認知症カフェや暮らしの保健室も増えてきています。
■テーマ2
自分の地域でどんな(対話の)場が求められているでしょうか?自分事として取り組むことができるか
- 社会の中の総務部をやってみたい。知識のバージョンアップのチャンスの場としたい。
- いつでもそこへ行けば悩みを聞いてもらえるような場所があったらよい。完璧に行うことは無理だというおおらかさも必要ではないか。
- 気軽に行ける、ふらっと行ける場所があったらいい。情報の提供者側・利用者側がともにわかりやすい仕組みがなさすぎると感じるので、そこを解消できる横のつながりの場が必要。
- 顔なじみの人たちをうまく巻き込んでいく。多世代の関係性が作れるまちづくり、誰でも集えるカフェに取り組んでみたい。
「自分事」として気軽にまずアクションを起こすことが大切、そこにはファシリテーターの役割が大切です、と高瀬さん。
「視野を広げる対話」
一人一人が自分の意見を出す、人の意見をしっかり聞く、そこから視野が広がり、改めて自分はこれから何ができるか考えることができます。
最後に参加者のみなさんに聞いた、「あなたはこれから何ができますか?」
- 自分の知り合いを増やす。顔なじみを増やしたい。
- 近所の高齢者とお話し会・お茶会をする。
- 疎遠になっている友達と連絡をし、対話からヒントを得る。
- まちのお節介おばちゃんとなり、顔なじみを増やす。
- 今日の会で明るくなった。またこのような場に参加する。
- 最近越してきたが、知り合う機会がなかった。人と知り合うことは人生を豊かにする。
- まちの図書館のようなものを作る。
- 公私ともに脇役に徹する。それぞれの組織の目標に向け、横のつながりを作る。
- 地域の居場所開放を行っているが、今日また新たなつながりができ、新しいことが実現できそう。
- 介護に限定せず、多くの人と対話し、多くの視野を持つことでヒントが得られる。まずは、まちの居酒屋店主に用がなくても話してみることから始める。
- 仲間づくりを行う。
- 2026年にコミュニティカフェを開設する。
- 写真を撮影し、外に出られない人に見せ、季節を感じてもらう。写真が対話のきっかけとなるかもしれない。
- 人とのつながりを誰かのために生かしたい。
- 地域の居場所づくりを行っているが、多世代の人や商店とコラボすることを通じて、地域に根付く居場所づくりになれたら。
- 相手構わず情報を伝える。
- 地域の情報を積極的に手に入れ、引き出しを増やす。
- 身の回りへの感謝。
- なんでも話せるような話し相手になれたら。
- 他者との対話は大事、まずは自身の家庭内での対話から。
参加者のみなさん一人ひとりが思っていたことも、対話により視野が広がり、思いが強くなったり、勇気づけられたりしたようです。相互理解と自分事として物事を考えるための「対話」の大切さを皆で共有することができました。