依田 和也さん(プラッツインターン 作成記事)
依田さんは、府中書房という本屋さんを経営しながら、おはなしキャンプという団体で、本を通じた活動を行っています。実家が本屋さんの依田さんは、幼少期からたくさんの本に触れていました。長年活動する中で、依田さんはどのようなことを感じ、伝えてきたのでしょうか。
『読書で知識を!!体験で智恵を!!』
依田和也さん(おはなしキャンプ)
―おはなしキャンプを始めたきっかけは何ですか?
家業が本屋だったので、ずっと本は好きでした。小学生から中学生に上がる段階で、府中のジュニアリーダーをやったことをきっかけに、本で学んだことを実践し、できなかったらまた本で学ぶということをしていました。家業である、本屋を継いだ後、ちょうど小学校などで、ママさん達が読み聞かせをする活動がはじまりました。その時に、ジュニアリーダーの経験を思い出して、読み聞かせだけでなく、本を通じた体験を盛り込んだ、活動をしようと決意しました。昔からやっていたことを、ずっと続けてるって感じですかね。
―おはなしキャンプではどのような活動をされていますか?
子供たちに、紙芝居や読み聞かせなどをする活動をしています。そして、読み聞かせをする際は、本に書いてあることを実際にやってみたりします。「ぐりとぐら」で、かすてらを作る場面があるのですが、実際に子供たちと一緒にやってみるという活動です。本を使った体験で、子供たちに知識と知恵をつけて欲しいと考えています。
―どのようなイベントをされていますか?
読み聞かせフェスティバルというイベントを年二回開催しています。他の団体さんと一緒に本の読み聞かせや、本のリサイクル、そしてワークショップなどを企画しています。
リサイクルは、子供は読む本が年代によってすぐ入れ替わるので、
捨てたり、売ったりしてしまうぐらいなら、次の世代に本を渡してあげて欲しいということからやっています。最近はそもそも本を読む人が減ってきていますからね。子供のころから、本を読んでもらい、成功経験や楽しい経験をして、大人になってからも読書を続けて欲しいです。
―コロナで、イベントの開催などが厳しいかと思いますが、オンラインのイベントは検討されていますか?
5月にリアルで行うことができなかった読み聞かせフェスティバルをオンラインで開催しました。zoomを使ってみて結構よかったので、今後もやるかもしれないです。
―好きな本はありますか?
最近は、「ミリオネア・マインド」という本を読んでいます。お金持ちになるための心境、考え方が書いてあって、面白いです。僕もこれでお金持ちになりますね(笑)
―お金持ちになったら、おはなしキャンプの活動もかわりますか?
いや、そうでもない気がします。以前別の本で読んだのですが、自分が苦にならないで、楽しいと思えることが天職であると思っています。なので、楽しいと思っていることは、結局続けると思います。それで、お金ももらえたら最高ですね。
―ほかに何かありますか?
そうですね。以前、「本ってなにがいいんですか?」って聞かれたことがありましたが、私は、「自分の知らないことを知れること」がよいと思っています。自分が読もうとして買う本は、自分の知りたい枠をあまり飛び出ないのですが、本屋でふらっと出会った本は、自分が知りたい枠を飛び越えている、つまり知らないことの方が多いです。そして特に仕事や人間関係でいきずまっていたり、苦労して頑張っている時に抜け出そうと本を探しているときは、運命的な本と出会えることもあります。多くの人に、色々な本を読んでもらい、興味の幅を広げてほしいと思います。
依田さん、インタビューをお受けいただきありがとうございました。本を読むことでの学び、そこから発展した体験という魅力的なお話ばかりでとても感銘を受けました。本を読むことで、今まで興味がなかったことを知るきっかけにもなり、そこからどんどん知識の輪が広がっていくのはとても素晴らしいことですね。私自身も、最近はネットの情報に頼ってしまうことが多いので、書店に足を運んで新しい本との出会いを探してみようと思います。
(2020年8月8日 取材、文:インターン 得居 亮太)