『団体の強みや魅力を再発見する』専門講座第1回開催レポート
2026年度市民活動専門講座の第1回は「団体の強みや魅力を再発見する」をテーマに開催しました。講師にはNPO法人NPOサポートセンター代表理事であり、多摩大学経営情報学部教授でもある松本祐一氏をお招きしました。
「モデルチェンジ」とは何か?
講座の冒頭では「モデルチェンジ」についてお話しいただきました。
社会や地域を取り巻く環境は大きく変化しています。
その中でNPOも時代に合わせて活動や組織のあり方を見直していく必要があるが、「変えるべきもの」と「変えてはならないもの」を見極めることが重要であるとご説明いただきました。
そして本講座の目的を『団体や活動の「今」をとらえなおし、強みや魅力を再発見することで今後のモデルチェンジの方向性を考える』とされました。
1.イントロダクション
ここでウォーミングアップとして参加者同士で自己紹介を行いました。
ここまでとても緊張感に満ちた雰囲気でしたが、お互いのことを話すことでそれが和やかになっていきました。
2.NPOらしさと戦略の考え方
団体の強みや魅力を再発見するため、まずは「NPOらしさとは?」についてのお話をいただきました。
「私」の問題が「みんな」の問題として認識されて社会課題へと発展していくこと、そして、そうした社会課題の解決を目指すことがNPOの社会的使命であることが語られました。
また、NPOの運営のダイナミズムには新たな発想を生み出す「思考の飛躍」、多様な主体を巻き込む「包摂」の視点が必要であること、NPOが扱う課題には「課題の個別性・未知性」があり、経営上は非効率で不確実になりがちであることをお話されました。
NPOらしさのひとつにはこうした「社会的使命」と「収支の均衡」の両立が難しい部分を担っているところにあると説明がありました。
続けて「戦略とは何か?」についてお話をいただきました。
戦略の目的は不確実な社会の中で長期的かつ本質的な成果の実現にあること、戦略の機能には常識にとらわれない新しい選択肢を生み出す「転換」と多様なものを一つの方向性にまとめる「統合」の二つがあることが示されました。
3.団体の今をとらえなおす
休憩をはさみ、「団体の今をとらえなおす」ために「戦略の骨格」を使ったワークに取り組みました。
「変化」「志」「能力」「顧客」「価値」「競争力」「関係」「実践」「資源」の9つについて説明を受けながら団体や活動の現状を振り返りました。
共有セッションでは、参加者同士で「戦略の骨格」にまとめた内容を発表し合い、お互いの団体・活動の魅力や強みと感じたことを伝え合いました。
自分たちの活動が、他者から見ると大きな強みや魅力を有する者であることに気づく場面も見られ、参加者にとって自団体や活動の価値を再認識する機会となりました。
4.未来に向かって
講座のまとめでは、NPOには唯一の正解があるわけではないことが語られました。
また、「社会的触感」の高い運営の重要性についてもお話され、そのためには「未完成であること」や「共有できる物語があること」などが大切であるとの説明で第1回の講座は終了となりました。
参加者の皆さんにとって今回の講座は「自団体の強みや魅力を改めて見つめ直す」、「今後の活動や組織運営の方向性を考えるための視点を学ぶ」、そんな機会となったのではないでしょうか。
終了後にご記入いただいたアンケートでも、
「これから団体活動をしていく中で、何から手をつければ良いか悩んでいたので、その大ヒントとなるような講座だった」
「現在の活動の意義を改めて認識できる良い会だった」
「自分の団体の強みを改めてみることで課題も見え、他団体の方々のお話しも聞く事が出来て学びになった」
とのお声があり、講座の内容が大変満足いくものであったことが窺えました。


