第6期つなぎすと府中養成講座 開催報告
様々な「地域課題」を解決するためには、人と人、人と組織、組織と組織がつながって得意を活かし合う「協働」が効果的です。日々暮らしている普段のまちでの活動をより活発にするために、「協働」のノウハウを学び、新しいネットワークを作って、つながりを紡いでいく。そんなコーディネーター(つなぎすと)を養成する全7回からなる「つなぎすと府中養成講座」が今年もスタートしました!月1回のペースで7月から12月まで続く本講座をお伝えします!
第1回 オリエンテーション:「つなぎすと」の基礎知識(2023.7.30)
第6期の今回の参加者は12名。動機もキャリアも背景も様々な個性あふれる方たちです。
そもそも「コーディネーター」とは何なのか? 協働して行うときに、「所属がバラバラな人たちを調整して繋いでコミュニティ化する役割がコーディネーター」と、講師の佐藤宏樹さん(NPO法人こととふラボ代表理事)。どうして〇〇がしたいのか・・・明確な答えが出るまで対話することと、言語化することが大事であることを伺いました。
また、過去の講座修了生による受講理由や自身の変化、受講後の取り組みなどの紹介の後、参加者同士の他己紹介で盛り上がりました。初対面の皆さんでしたが、とても仲良くなり、講座後に飲みにケーションもあったようです。
今講座は、スタッフに修了生も入っていただいています。今年度の受講生に修了生も加わって、どんな化学変化が起こっていくか、これからが楽しみな講座です。
第2回 講義:まちのコーディネーターって何?(2023.8.20)
前半は、株式会社エンパブリック渡邉氏から、実際にまちでコーディネーターとして活動している実践例の紹介と、必要な要件と考え方や心意気などを学びました。
受講生の皆さんの多くが「上質なおせっかい」という言葉が印象に残った様子。コーディネートとは、「単に誰かを紹介して終わるのではなく、伴走することで確実に繋がりを作り結果につなげること」であり、それこそが「つなぎすと」に求められることであることを受け取っていました。
後半は、3回目のフィールドワークに向けてのチームづくりと、ヒアリングに向けたディスカッションを行いました。
皆さんが、理論を踏まえての実踏(フィールドワーク)に、どんどん期待が高まっていく様子が伝わってきます。これからの変化が楽しみです。
第3回 フィールドワーク:体感!現場で見つける協働のヒント
第2回で学んだコーディネーターにとって大切な視点を踏まえて、4グループに分かれ、実際に地域で活動をしている方々にヒアリングを行っていきました。
長く活動を続けるコツや、活動に新しい人を巻き込む際に工夫しているポイント、参加者も主催者も満足度が高くなるイベントを開催するための注意点など、「地域で活動している先輩たちが大切にしていること」を4か所の場所ごとの特徴に合わせて、探っていきました!
第4回 講義:具体的な活動を通して考える、まちにいいコト(23.10.01)
第3回の講座で、市内で活躍するコーディネーターの活動現場を見学した受講生のみなさん。講座の前半では、フィールドワークを通して気が付いたコーディネートの「実践の知」を共有しました。
地域で活動するきっかけづくりに重要なのは「居場所」と「出番」の提供が大切。といった視点や、イベント開催では、あえて参加者を「絞る(広報を制限する)」っているというリスク管理の方法。また長く活動をつづけるために「自分も楽しむ(趣味)」ことが大切。といった活動している方々の極意が紹介され、学びを深めました。
講座の後半では、ソーシャルインパクトについて、講師の佐藤宏樹さんからレクチャーを頂きました。
「地域活動を行う場合は、まずは自分が感じている課題や、やりたいことをベースに活動を展開していきます。しかし、それらの活動の先にどのような社会的効果や影響(インパクト)があるのか。知っておくことも大切です」と佐藤さん。
活動をする際の、社会的意義や社会への効果、ゴールの設定方法の考え方。またゴール達成までのロジックモデルの組み立て方、成果をどのように測定するのか。などなど、「つなぎすと」として知っておくと今後役立つポイントを学びました。
本来、もっと時間をかけて学んでも時間が足りないほどに奥が深い「ソーシャルインパクト」に受講生の皆さんからは、久々に難しい内容に頭がフル回転でした。といった感想を頂きました。
第5回 講義:府中市中心市街地活性化から見る市民との関係づくり(23.10.29)
第5回目の講座では、一般社団法人まちづくり府中の取り組みを通じて、府中の中心市街地活性化に焦点を当てました。地元商店街の現状や「キテキテ府中マルシェ」のようなプロジェクトに加え、サンフランシスコで実践されている「タクティカル・アーバニズム」のアプローチについて学びました。点ではなく面を捉える連携の考え方や、地域への愛着を深める繋がりの構築方法など、様々な事例から今後の取組みへ繋がる示唆に富む講座となりました。
講座の後半では、受講内容を踏まえたワークショップが開催され、参加者は自分の得意分野や関心を活かして、地域を舞台にしたイベントアイディアを創出しました。ここで考案された多くのプロジェクトは、地域にポジティブな社会的影響(ソーシャルインパクト)を与える可能性を秘めており、市民一人ひとりが地域の新しい活動に積極的に関わることの重要性を再認識する機会となりました。
第6回 実践:市民協働まつりに参加しよう!(23.11.26&27)
コロナ禍も明け、リアル開催された今年の市民協働まつり。100を超える団体や企業が一堂に会する2日間です。
つなぎすと受講生もボランティアとして参加しました!
他のボランティアスタッフと一緒に来場者の誘導・スタンプラリーの受付などを行ったあとは、自由にブースやパネルを見て回るフリータイムです。
地域のコーディネーターとして活動するためには、たくさんの団体を知り、その想いを深く理解することが大切。つなぎすと受講生はおまつりを楽しみながら、積極的につながりを作っていました。
第7回 発表:一歩を踏み出す!アクション宣言(23.12.3)
受講生11人による、協働推進コーディネーターとして、まずはこれを実施します!宣言のプレゼン大会。これまでの「つなぎすと府中養成講座」修了生も応援にかけつけ、経験を踏まえたアドバイスがありました。
講座で学んだ全てがつぎ込まれた企画は、どの内容も大変質が高く、講師からもお墨付きです。
素晴らしい企画の今後に全員が興味津々であることから、実施しての発表の場を設けることにしました!3月には、実施の様子を報告する予定です。