【市民活動専門講座3】「イマから使える!心に届ける広報写真の撮り方」開催レポート2
心に届ける広報写真
広報写真を撮るにあたっての大事なポイントや必要なスキルそして心構えなどを、座学と課題の取組みを通して学ぶ2回連続オンライン講座です。 2回目「課題共有でスキルアップ」編を報告します。
超!実践 課題講評、考え方の共有
受講者が1回目で学んだことを活用し撮影した写真を課題として提出し、講師からアドバイスをいただきました。
まず、講師からは「力作揃いで、楽しく拝見しました。写真に正解はありません。私からのコメントは、心にとめておいてということで聞いてください」との言葉から始まりました。心に届く写真を撮るために、受講者が提出したさまざまな写真に、解説やコメントをいただきました。
ターゲット設定と何を伝えるのか、太陽光がどこまで届いているのか、など注意して撮影しましょう。強い印象を残すのは人の表情なので、声かけし決めポーズを撮らせてもらうことも場合によってはありです。食べ物の撮影では、青色は食欲減退色なので、使用を控えましょう。放射線構図の活用を。メインアイテムを参加者目線で取ることもいいです。依頼者の様子を撮る場合は、写真撮影や使用許可願いを書面に残すことが大切です。全体を写す場合、イスなどに乗り放射線構図で撮影するといいですね。講師やスタッフのしぐさや笑顔で楽しい雰囲気を伝えることもできます。手元のアップ、背中から工夫するのもいいです。水平はキープしましょう。などなど
写真の著作権・肖像権
ネットの普及も相まって、著作権に関しての問題は複雑化してきています。写真を撮ったり利用する際には、著作権・肖像権の権利を侵害していないか、常に考えて対応することが大切です。
「著作権」とは、誰かが作った創作的な表現に発生する権利のことで、「著作権法」に守られています。有名なアーティストの作品だけに適用されるのではなく、こどもが描いた絵であっても発生します。
「肖像権」とは、本人の承諾なしに、顔や体などの容貌を他人に公表されたり、写真や彫刻などにされたりしない権利。著作権とは違い、法律上で明文化された権利ではなく、裁判例で認められた権利とのこと。肖像権の侵害にあたるかどうかは、被写体となった人が受ける心理的ダメージの大きさで判断されるようです。
著作権と肖像権について、〇×クイズで学びました。
著作権と肖像権は、保有者を守るためのもの。写真・画像をはじめとする著作物を利用する際には、「権利を侵害していないか」という目線を常に持つこと。他者の権利を守ることは、会社・自分自身を守ることにつながります。
心に届ける広報写真の撮り方、まとめ 守破離
講座の最後に、『守・破・離』の3Stepsの考え方をお話しいただきました。
・守:型を守り、本質を理解する
・破:本質を理解し他のやり方を検索する
・離:型から離れ、自分のやり方や新たな型を生み出す
他の方の作例とコメントなど、写真を撮る前に振り返って、活かしてもらいたい、
と講師から〆の言葉がありました。
参加者の感想
参加者の皆さんから、下記のような感想をいただきました。
参加者の皆さんから、下記のような感想をいただきました。
「写真知識ゼロで受講したので、大いにためになりました。個別の添削もしてくださり、大変勉強になりました。」「いろいろな方の取り組みが見られたこと」「先生の話してくださる内容は関西弁の柔らかな雰囲気でわかり易かった」「かなり実践的なノウハウを分かりやすく丁寧に教えて頂けた事。1年色々試してみて、構図などのテクニックなどはベースとしつつも、人物を撮るということは、相手との対話が9割だと思いました。それを気付かせていただいたことはこの上ない財産になりました。」
■講師紹介
うえはら まり さん
株式会社LIT(リット)代表取締役 フォトグラファー、ライター、プランナー、デザイナー、マーケティングからデザインまで「伝える」ものづくり、ことづくりを行う。
1982年生まれ。「もの」づくりと同様に「コミュニケーション」づくりを重視して活動中。デザインコンサルティング企業でのマーケティング調査・企画や、子育てママ向けフリーペーパー「ママトリエ」の取材・撮影等のディレクション経験から、2017年に個人事務所を立ち上げ、2022年に株式会社を設立。「何気ない日常の文脈の中にこそ光がある」をモットーに、ひと・場所・プロジェクト・社会の潜在力を可視化し、広げていく仕事に注力している。