入門講座「フリーペーパーライター講座」イベントレポート
市民活動入門講座 「フリーペーパーライター講座」を開催しました。昨年の市民ライター養成講座に引き続き講師は北原まどかさん(NPO法人森ノオト理事長)全7回講座の1・4・7回を担当、第2回の取材のコツは船本由佳さん(Kosha33ライフデザインラボ所長)が担当です。
書くことが好きという個人の立場から身近な地域に目を向けて発信する市民ライターの意識への転換、さらに取材、記事の執筆、フリーペーパーにまとめる編集のスキルの学びを経て、11月のフリーペーパーの完成を目指します。
フリーペーパーライター講座 イベントレポート
第1回「市民活動の楽しさと編集について知る」
チェックイン ~私が語る10の言葉~
お互いを知る為に、10項目で自己紹介をしました。チームでフリーペーパーの作成に取り組む今回の講座。どんなことに興味を持ち、どの様な背景を持つ人が参加しているかを知るきっかけになりました。
編集プロセスが大切
北原さんから、「少し遠回りなことがあるかもしれないけれども、効率よりも全てのプロセスをみんなで丁寧に関わるようなやり方で講座を進めていきます。」という説明がありました。初めて顔を合わすメンバーが、マインドやプロセスについて共通認識を持って成果物を仕上げる今回の講座。府中のまちにより親しみを持ち、住んでいる地域の人とチームを組んで取り組むことは、かけがえのない経験になるはずです。
第1回講座の様子
第2回 「取材のコツ」
第3回 フリーペーパーテーマ決め(グループワーク)
本質に迫るには〇〇が大切
講師の船本さんから取材に行くときの準備や取材へ行った際に気をつけるコツなどを学びました。特に印象的だったのは、話すことをまとめるということ。準備をすることにより、取材先で聞かなければいけないことを漏らさないという、とても当たり前のことです。ですが現場に行くとそれが難しくなるということです。そのために、準備をすることで、聞きたいことの本質に迫る取材をすることができると感じました。
顧客の旅
各々がどんなテーマでフリーペーパーを作りたいのかをお互いに発表し合い、実際にどんなテーマで誌面を作るのかを話し合いました。”顧客の旅”を用いて、誌面のターゲットとなる人を考えたり、誌面を読んだ人がどのような気持ちやアクションをして欲しいのか、読者目線で考えるワークをしました。普段何気なく読んでいるフリーペーパーなどを参考にしながら、どんな誌面をグループで作成できるのかを読者目線で考えながら実施することが、カギになったワークでした。
第2回講座の様子
第4回 「編集について知る」
グループごとの企画発表
誰に向けたどのようなフリーペーパーを考えているか、作成した「顧客の旅」に沿ってグループごとに発表。更に、各メンバーがイメージしている紙面について語り、それを受けて講師北原さんから企画のアドバイスがありました。
編集に取り組む
編集の手順を学んだ後はグループワーク。役割分担の後、「顧客の旅」を元に具体的な企画の話し合いを開始。ぼんやりしていたイメージを具体的にしていく作業はなかなか大変ですが、ここでしっかり話をしておくことが大切。時間いっぱい話し合いが続きました。
第4回講座の様子
第5回 「写真の撮り方」「入稿方法を知る」
写真の役割
職員の田口から、写真の構図や切り取り方の講座がありました。誌面上で、どのようにしたら効果的に写真を生かすことができるのかを考えながら撮影をすることで、意図しない写真を生み出しにくくなった講座になりました。
実践できる技術
写真を撮ってきた後でも、写真の切り取り方で印象が変わることにみなさん驚きがありました。誌面で使う際には、特に制限がないため切り取り方一つで印象が変わることにみなさん驚かれていました。取材先での一枚も、これでより伝える写真を撮ることに近づいたと感じました。
第6回 「編集ワーク」
いよいよ本格的に編集開始
いよいよ、編集ワークを開始します。編集ソフトを使えるメンバーを中心に、フリーペーパーの完成イメージを膨らませながら、進めていきました。各チームで取材や記事作成をし、自分達のチームで作成し、校正やデザインまで進めました。一つの紙面完成までに、「こんなにやることがあるんだ!」と、驚きの声がありつつも、楽しみながら実施していきました。
第7回「みんなで編集する」
講師より講評
各グループから提出されたフリーペーパー中面の記事について講師のお二人より講評を頂きました。
Aグループ テーマ 府中の魅力をつたえる・つくる
情報をどのようにまとめるのか、話し合いの段階ではちょっと心配していましたが、出来上がったものはレイアウトの割がしっかりしていて、秋の季節を感じる、センスと編集力でとてもよくまとまったものに仕上がりました。
Bグループ テーマ ちゅうバスを使って出かけてみよう
情報がしっかり詰まって、取材先が単にお店紹介ではなく、コミュニティとのかかわりを感じる記事になりました。アイデアとして、ちゅうバスの路線図を入れたり、ちゅうバスとの縛りがあったほうがよいかもしれません。
Cグループ テーマ 東府中を巡る
写真の力、文字の力、メリハリがあってとても読み易い仕上がりです。。デザインの仕方で、情報量の多さが気にならない。全体が緑になっていて統一感があり、伝えたいことがしっかり伝わります。。
みんなでいいところ探し
船本さんのワークでは、付箋を使って各自他のグループの良いなと思うところを書いて貼りだしました。苦労や、やりがいに気づくことが出来るような温かいメッセージに、皆さん見入っていました。
第7回講座の様子1
送られたメッセージを読んだ後、各受講生から今回の取り組みについて発表をしました。
・取材した相手に自分たちのことを伝えるのは大変でした。これを繰り返すことで自分の言葉を獲得することができました。
・相手の想いを伝えること、自分たちが大切にしていること、コンセプトからずれないことを限られた文字の中で表現する事の難しさが分かりました。
第7回講座の様子2
講座のまとめ
最後に、北原さんから受講生の皆さんへ贈られたメッセージです。
入門講座だからと気軽な思いで参加してみたら、思っていた以上に大変な講座だったかもしれません。皆さんがチームで取り組んだ編集のプロセスは、市民活動そのものでした。互いの違いを尊重し、認め合い、対話を経て合意形成した今回の経験は、きっとこの後ギフトとして皆さんの元へ戻ってくるはず。府中について知り、情報の主体者になることは、地域社会の主体者になる事。この積み重ねが、自分の住む地域をよりよくする社会実現につながっていくのです。ゴールまではあと少しです。フリーペーパーの完成を楽しみにしています。
第7回講座の様子3