時をつなぐ市民活動
こんにちは。インターン生の佐藤です。
いよいよ協働まつりが近づいてきました。
今回は11月1日から5日まで 府中市美術館 1階 市民ギャラリーにて開催されていた「テレジンの小さな画家たち展~子どもが夢を描くとき~」にお伺いさせていただいたので、そのことについて書いていこうと思います。
テレジンの小さな画家たち展~子どもが夢を描くとき~
「テレジンの小さな画家たち展~子どもが夢を描くとき~」とは
今回お伺いさせていただいた展覧会はプラッツ登録団体である「テレジンを語りつぐ会 府中」さんが開催されました。世界情勢が急変し風当りが厳しい状況となり、悩んだ末での開催だったそうです。
テレジンはチェコ北部に位置していて、第二次世界大戦時にナチス・ドイツがユダヤ人をアウシュヴィッツへ送る中継地として、街全体が収容所となりました。
展覧会ではこのテレジンに収容された子どもたちが描いた絵の写真が展示されていました。
展示されていた絵にはそれぞれ作者名と年齢が書かれていて、年齢については小学生高学年代がほとんどでした。しかしこれらの絵の作者のほとんどがアウシュヴィッツのガス室に送られてしまったそうです。
展覧会の雰囲気
私が特に印象的に残っている絵は、3段ベッドが描かれていた絵です。3段ベッドはテレジン収容所の象徴のようなものだそうです。この絵は本来、楽しいことを描いていました。しかし、無意識に現状を描いてしまっていたようです。理想に現実が入り込んでしまっているのが当時の過酷さを物語っていると思い、印象に残りました。
このようにテレジンの過酷な状況を醸し出している作品もあった一方で、展覧会の絵の写真はそのような状況下で書かれたとは思えないほど明るい雰囲気に満ちている作品が多いように感じました。明るい色合いが多かったからか、自由に想いを絵に表現していたからか、毛糸などの本来絵を描かない画材で作られた作品の新鮮味がそのように感じさせたのか、その時私には分かりませんでした。
後から考えてみると、この明るい雰囲気を感じることができたのは絵から伝わる子どもたちの個性の豊かさがあったからではないかと感じました。子ども達の豊かな個性が明るい雰囲気を作り出していたのだと思います。絵の巧拙による違いも含め、子どもたちの絵はそれぞれ伝わってくる印象が違いました。楽しいことや自分の描きたいものは人それぞれ異なると思います。そういった個性が自由を制限された環境においても絵を通じて表現されたからこそ、より発揮されて、私は子ども達の活力のようなものを感じたのだと思います。その結果、明るい雰囲気であったと認識したのだと思います。
展覧会にお伺いして感じた事
展覧会を通じて、それぞれ人間には個性があり、その個性を尊重し合うことが大切であると感じました。個性を尊重することにより、人が人らしく生きることにつながると思います。そして、このような展覧会が開催されることによって、生きていることの幸福さ、人が人らしく生きることの美しさが私たち後世の人間に伝わっていくのだと感じます。そのため、「テレジンを語りつぐ会 府中」さんはテレジンの子どもたちと現代の私たちをつなぐ重要な役割を果たしている団体さんだと思いました。
チラシ表
チラシ裏
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