プラッツ情報紙kokoiko第21号2022.7.1
第21号のテーマは「多世代交流」。今号は、プラッツインターン生が企画したイベントを通して、多世代間で関わることで得られた「気づき」について取り上げました。
多世代での関わり面倒ですか?
「違いを楽しむ」「同じを見つける」
Z世代、ミレニアル世代、さとり世代、ゆとり世代、氷河期世代、バブル世代、しらけ世代、団塊の世代、焼け跡世代……。
世代は本当に多種多様です。年齢が離れると「自分とは違うなぁ」と思うとともに、「イラっ」とすることも。考え方や感じ方がいろいろと違うだろうから関わるのも面倒、というのが本音かもしれません。同世代ならば感覚的に伝わることでも、違う世代へは「説明」しなければなりませんよね。
でも、世代という大きなくくりの中にいるのは、一人ひとりの人間。自分では常識だと思って深く考えてこなかったことを見つめ直し、相手に伝わる言葉で整理し、互いの当たり前を思慮深く交わらせることで「発見」があり、そして新しく生まれる「何か」がある。それこそが、多世代が関わることの醍醐味ではないでしょうか。
「私の当たり前は、この人にとっては違うんだ!」という驚き。反対に、意外な共通点もあったり。
今回は、プラッツのインターン生と市民活動団体が協働する中で見つけた、「違い」と「同じ」について取材しました。
「多世代との関わり、どうでしたか?」
プラッツでは、業務体験を通して府中市の「協働によるまちづくり」を知ってもらうため、学生インターンを受け入れています。インターン生は、業務を通して感じた地域課題や興味のあるテーマを中心にイベント企画をします。
インターン5期生の関上真帆さんは、国際交流をテーマにしたイベントを立案しました。協力してくださったのは、市民活動団体の「ヒッポファミリークラブ府中」と「府中インドの会」。大人世代と大学生、コミュニケーションはスムーズにできたのでしょうか?斉藤さんと関上さんにお話を伺いました。
いろいろなルーツを持つ人の活動に関わりたい
小学生の時、2年間韓国に住んでいたことがあります。バスに乗っていた時に席を譲ってもらうなど、地元の人にとても親切にしてもらいました。そんな経験から、自分も日本に来る外国人のために役に立つことをしてみたいと思うようになりました。
高校生の時にホストファミリーとなって、2名の同世代の韓国の方を自宅に受け入れた時には、地元府中の魅力を知ってもらいたくて街中を案内しました。初めて日本の文化に触れる彼女たちの目には、すべてのことが新鮮に映ったようです。
韓国と日本は、文化や風習の違いはあるけれど、同じ言葉があったり、言葉の組み立て方に共通の部分があったりと、そんな話題でも盛り上がりました。
違う国の文化に触れること、そしてその国の文化を知ることが楽しくて、いろいろなルーツを持つ人の活動をもっと知りたいと思うようになり、学校では国際交流のサークルに所属しています。
インターン企画を通して学んだこと
コロナ禍で海外へ行くことが制限される中、「国際交流をテーマに活動している市民活動団体はどうしているんだろう?」と思い、このイベントを企画しました。「ヒッポファミリークラブ府中」さん、「府中インドの会」さんにご協力いただきながら、参加者の方が、異文化を知り、理解するきっかけになればと思い、企画を進めました。
世代の違う団体の方とのやり取りの中で気づいたことは、皆さん物事を俯瞰して見ているということです。自分は目の前にあることで精いっぱいになってしまうのですが、あらゆる角度から物事を見ておられるなと。例えば、イベント終了後には、参加した皆さんがこんな気持ちになってくれたらいいな、ということまで考えていらっしゃいました。イベントを滞りなく実施することだけしか考えていなかった自分にとっては、見失っていることを気づかせてもらうよい経験となりました。
多世代交流も「多文化共生」
「府中インドの会」代表の坂本さんのお話を伺う中で、インドで生活した経験がさまざまな考え方のバックにあるということを感じました。
たとえば『死』について、日本では「悲しい出来事」という受け止め方をしていますが、インドでは「当たり前の出来事」としてとらえているそうです。今まで考えたこともなかった新しい世界観を垣間見た気がしました。
自分とは違う感じ方、考え方を持っている人がいる。そのような場面に遭遇することで、新しい発見があるのだと思います。
外国の文化を受け入れるのもそうだし、世代の違う人との交流も多文化共生だと思います。
プラッツに来館する団体の方と話す中でも、「こんな時代があったのか」と、その時代に思いをはせることがあります。また皆さんに共通して言えるのは、いろいろな失敗を積み重ねて現在に至っているということです。私たちの世代は、失敗をしないようにと、行動を起こすのに躊躇する傾向があると思うのですが、「失敗してもいいんだ、むしろ失敗することで新しい発見ができる。今悩んでいることがあったとしても、いずれその悩みは自分の糧になるのだ」と思うようになりました。
プラッツに来て、世代の違う方と多く交流するようになり、その方の人生や背景に触れることで、大きく視野が広がったと思います。
インターン企画 「地域に広げよう!国際交流」を紹介!
2022年3月に、オンライン(Zoom)でインターン企画「地域に広げよう!国際交流」を開催しました。新型コロナウイルスの影響で海外になかなか行けない毎日が続きますが、国際交流の魅力に改めて気が付くことができるイベントとなりました。
同じ時間を共有することでお互いを知る
「ヒッポファミリークラブ府中」の活動には0歳児から70代の方まで、幅広い年代が参加しています。小さい頃から多言語、多世代での活動をしている子どもたちは、国や世代を選ばず、どんな人とも接していくことができる人間に育っていくでしょう。大人の私たちも、ことばや人に壁をつくらずに接していけるように思います。
「同じ時間を共有することでお互いを知る」ことがヒッポの活動の根底にあります。
「目の前にいる相手の言葉で話す、相手のことを知りたいと言う気持ちを持つ」ということを大事にしています。目の前の人がどんな人か想像力を働かせて、相手のことを思いながら対話をしています。
多世代での違いもたくさんありますが、楽しいと思うことは意外と同じ。多言語、多世代での活動と面白さはこんなところにあるかなと思います。
自分の言葉で話すことが大事
関上さんが企画したイベントで、「府中インドの会」さんはインドでの体験を通じて感じた彼らの寛容な一面を紹介し、また私たちは参加者と一緒に多言語で手遊びをして、動いたり声を出して歌ったりしました。活動の内容が違う団体同士による、面白い化学反応があったように感じます。
参加者の方も、自分の気持ちを言葉にして伝えることで心が落ち着き、人との関係性が生まれ、一人一人がそれぞれ何かを持ち帰っていただくことができたと思っています。
違いを楽しむ・同じを見つける
昨年の市民協働まつりでも、まちづくりの勉強をされているというボランティアの学生さんが出展のサポートをしてくださいましたが、私たちの時代にはそのような活動をしている学生はあまりいなかったと思います。昔は情報が一方通行で、与えられることはあっても求めることはなかったような気がします。
関上さんやボランティアの学生さんを通して、今の若い世代の方は、人と関わり、交流することを求めているのではないかと感じました。
多世代で交流することで、お互いの「違い」を知って、それと同時に「同じ」を見つけて、新たな発見ができるのも嬉しいことですね。
多世代交流の楽しさ、体験できるかも!?「府中市民協働まつり」
多世代交流は、市民活動の魅力のひとつ。
世代を超えた人たちが集まり、目標に向かって活動する中で得られる「気づき」。それは人生を深く、そして豊かにしてくれます。
11月にプラッツで開催される「府中市民協働まつり」は、まさに多世代が関わる楽しさを体感できるイベントです。
5月から準備を行っている企画運営委員は、市民公募で集まった10代~70代の皆さん。年代は違っても、市民協働まつりを盛り上げようという気持ちは同じです。いろいろな視点からアイデアを出し合うことで、わくわくする企画が生まれています。
企画運営委員の他にも、実行委員(参加団体)やボランティアなど、市民協働まつりに参加する方法はさまざま。
皆さんも市民協働まつりで、多世代交流の楽しさを体験してみませんか?
府中市民協働まつり
日時:令和4年11月26日(土)・27日(日)10時~16時開催
場所:府中市市民活動センタープラッツほか
■実行委員(参加団体)募集期間:
令和4年7月1日(金)~8月8日(月)
■ボランティア募集期間:
令和4年9月1日(木)~10月23日(日)
詳細はこちらをご覧ください。 https://bit.ly/3xpCKkX
地域情報も手に入る!ユニクロ ミッテン府中店
ユニクロミッテン府中店では、地元府中の情報を知ることができるコーナーがあります。このたび、その中にkokoiko最新号も加えていただきました!
くらやみ祭りを徹底取材して書籍にまとめたことで有名なかぶらぎみなこさんのイラストや、府中の紹介パネル、市内の農家や旬の野菜の食べ方を紹介している「府中はたけ日和」も並んでいます。
「最近はSNSなどが広報媒体として重要視されていますが、紙媒体も需要がありますね。30代40代のお客さまが多いですが、よく持っていかれます」と店長の安宅さんは話してくださいました。
「地域の人々とつながる」をコンセプトに、府中観光協会とも協力して地域情報をどんどん発信しているユニクロミッテン府中店。皆さんの知らない府中に出会えるかもしれません。お立ち寄りの際はぜひご覧ください。
ユニクロ ミッテン府中店
府中市宮町1丁目41-2 ミッテン府中3F TEL:042-319-8090
kokoiko21号アンケート&プレゼント
応募方法kokoiko21号のご感想、今後取り上げてほしいテーマについてアンケートにお答えください。アンケートに回答いただいた方の中から抽選で5名様に「エアリズム3Dマスク(2枚組)」(提供:ユニクロ ミッテン府中店)をプレゼントいたします。
応募方法
WEBからご応募ください。
応募フォーム:https://bit.ly/35CQkr7
応募締切:2022年7月31日
当選の発表は商品の発送をもって代えさせていただきます。
【エアリズム3Dマスク(2枚組)】 5名様にプレゼント!
2022年に新モデルとなった不織布フィルター内蔵で、3Dシームレス設計で機能性とデザイン性を両立したマスクです。イヤーアジャスターも付き、フィット感の調節も可能です!
読者の声
kokoiko20号にお寄せいただいた「読者の声」を抜粋してご紹介します。
■ソーシャルビジネスについては今回の記事によってよく理解できました。団体の運営に携わっていますが、高齢化社会が抱えるさまざまな問題にぶつかっており、何か前に進める手段が見つかるのかもしれないと感じました。
■「ソーシャルビジネス」という言葉がむずかしかったです。まだ多くの人には浸透していない知る人ぞ知る言葉ではないかと思います。定義やSBラボでできることについてイラスト化されているといいなと思いました。
団体登録しませんか?
プラッツに市民活動団体登録をすると、団体活動スペースの予約利用や印刷室、各種貸出機材の活用、さらにWebやSNS等での情報発信、各種イベントへの出展など、活動を広げるチャンスがたくさんあります。府中を拠点に、誰もが住みやすい地域や社会のために団体活動を展開している皆さまのご登録、お待ちしています。
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