インタビュー記事作成を通して
こんにちは。インターン生の不破です。
2月から始まったインターンも残り1か月となりました。
先月団体インタビューを終え、この1か月間はその記事の作成に向き合っておりました。職員さんに何度も添削してもらう中で、感じたことや学んだことをまとめました。
文語体から話し言葉に
インタビュー原稿を作成する際、はじめは相手が話した言葉をそのまま文章にした方が人柄を伝えやすいと思っていました。インタビュイーが気さくな方だったので、話し言葉で書いたところ、気さくさを通り越して子どもっぽい人のように受け取られてしまいました。
そこで、文語体で書いた後に少しずつ話し言葉に崩していくという手法を取り入れました。
「府中市民協働まつりの実行委員長になったきっかけを教えていただけますか。」
という問いに対して
(修正前)
「実行委員長をやってみない?」って第8回の実行委員長だった小野さんに言われたの。まだ市民活動をやり始めたばかりだったから、それはないよねってすごく悩んだ。その後、「なんで推薦したの?」って聞きに行ったの。
(修正後)
2022年の実行委員長である小野さんに「実行委員長をやってみない?」と言われたことがきっかけです。まだ市民活動をやり始めたばかりだったから、「まだ早いよね」ととても悩みましたが、なんで私を薦めたのかを知りたいと思い、小野さんに聞きに行きました。
修正前は問いに対しての適切な答えになっていないように感じ、「それはないよね」という発言の抽象度が高いように思います。このように原稿作成では、別の言葉で表現する「言い換え」が大切だと考えました。私は言葉の言い換えがなかなか出てこず、語彙の少なさを痛感しました。また、カタカナ言葉(例えば、コーディネーター)は抽象度が高いことがあるため、時にはその単語を使うのではなく単語の意味を書くことも重要だと考えました。
添削していただく中で、記事では文のリズムが大事であると学びました。インタビューしていくと、他者との会話が出てきたりするのですが、会話文はそのままの口語を使うことにより、会話相手との関係性を感じることができるということが勉強になりました。
相手の思いを伝えることの難しさ
私は今まで読み手のことを考え、文章は短い方がわかりやすくなると思っていたため文章を削ることを心掛けていました。しかし、それでは説明不足が多く、初めて読む人には何だかよくわからないと指摘を受けました。
当たり前のことかもしれませんが、この経験から、初めて読む人にしっかり内容が伝えられるような客観的な視点を持つことが重要であると学びました。
また、相手が話した言葉通りでは言葉の奥にある想いを伝えることができないこともあります。インタビュイーのことは、私の書く文章でしか他者に伝えることができません。しかし、私はインタビュイーが話してくれた言葉の意味を理解しきれていませんでした。そのため、言葉1つ1つの意味について、深堀を行いました。そうすることで、インタビュイーについての理解力が上がり、相手がどのようにして変化していったのか流れをつかむことができました。
インターンの活動の中で、情報誌の発行に向けた会議を頻繁に見学させていただいているのですが、職員さんと市民ライター間で行われる文章表現についての話し合いにとても刺激を受けています。1つの記事を作成するために、ここまで言葉の1つ1つにこだわりを持つのかと衝撃を受け、今回自分でインタビュー記事を作成した時に身をもって実感しました。
この経験から、インタビュアーは書く対象について深く考え、関連する事柄を何度も調べているのだと学びました。
私が今回作成した記事はプラッツのホームページに掲載してあるので、読んでいただけると嬉しいです。
インタビューさせていただいた駒ヶ嶺さんという方は、以前は人に合わせることを優先して自分の本当の気持ちに蓋をしていたそうです。しかし、現在は相手の気持ちに寄り添いながらも素直に自分の気持ちを伝えられています。
“自分の意見を主張することができず、そんな自分があまり好きではない“ そのような方に向けたエールとなっています。